魅せられて六十年。
皆さんは「能面」と聞いて、何を思い浮かべますか?
能面は日本の伝統芸能で使うお面のことなんですが、私は和風ホラーゲームを真っ先に思い浮かべました((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
ども、ゲーム大好き応援隊の白岩です。
能面=怖い。そんな先入観と「仕事ではなく、趣味として能面を作っている人がいる」という少ない情報だけを持ち、田村市で唯一の面打ち師・松本昌万さんの作業部屋を尋ねました…
……まあ~ビックリしましたよね(・ω・)
作業部屋に通され、開口一番に出てきた言葉は「凄い!」。
「本当に趣味なんですか?コレが!?職業ではなく!?」と矢継ぎ早に質問したい程精度の高い能面がズラリ。制作途中の面が多く、「完成品は殆ど譲ってしまった。」と仰る松本さん。
※写真右奥から小面(こおもて)、翁(おきな)、般若、泥眼(でいがん)
落ち着いてからちゃんと質問したところ、20代の時に岩手県で能面に一目惚れし、ちょうど趣味になる事を探していたのもあり興味を持ったそうです。
その後会津の芦ノ牧で半年、郡山市のカルチャースクールで10年修行。あとはほぼ独学でここまでの完成度を極められたそうですΣ(゚Д゚)
能面は、1枚で喜怒哀楽のすべてを表現するため寸法が決まっていて、作者によって多少異なるとは言え、寸法や形を変えて自由に制作することができません。そのため面には型紙があり、その型紙を元に能面材であるヒノキを彫るのだそうです。
※ヒノキは削りやすく、変形しにくいので能面を作るのに適している。
制作期間を伺ったところ、「一年で作れる数は最高で2枚」Σ(゚Д゚)
1枚は能を舞う時に使う面、もう1枚はその予備。年に1枚から2枚しかできないため、「面打ちを仕事にしようとは思わなかった。」と松本さん。
彫刻刀の説明を聞いていると、説明しながら面打ちの実演を始め…
そして、その流れで面と彫刻刀を渡され、面打ち体験をさせてもらった素人・白岩…
当たり前ですが削れもしません(笑)その後も次々と実演していただきました。
他にも銅板を牙や目の形にする作業や、顔料をすり潰して能面に色を付ける作業などなど、様々な工程を経てやっと一枚の能面が完成するのです。
現在は、地区の役員などをしており多忙のため面打ちはお休み中…ですが、松本さんの能面を見たい方は、船引町瀬川出張所へ行くと女面の「般若」、男面の「中将」と先に掲載した鬼神面の「顰(しかみ)」が見られます(*^_^*)
瀬川出張所
〒963-4436 福島県田村市船引町新舘字下459
TEL:0247-84-2111