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森でつながる町 南会津

こんにちは!山代です。

 

先日、都路森林組合の方と一緒に南会津の「森への取り組み」を視察に行きました。

そこで感じたこと、それは、南会津は「森が地域をつないだ」ということです。

 

南会津は総面積の92%が森林という場所です。

元々は「広葉樹の町」として知られていましたが、2003年の「南会津地域の国有林内天然林の全面伐採禁止」条例ができたのを機に、75社あった林業関係業者は13社にまで減ってしまったそうです。

 

そこで南会津町が行ったことは、今までなかった地元の林業関係業者のネットワークを作ること。

製材、製造、建築、流通、森林組合、それらが協力し、「山と森林を使って地域に潤いを」与えることを目的に、横のつながりが出来上がりました。この関係を作ったことで、南会津町ではより地元の森林を活用できるようになりました。

 

私たちが視察したいくつかの場所をご紹介します。

1.はりゅうウッドスタジオ、ホシッパの家(木造建築)

地元の木材を使った施設。節をうまくつかい、建築物の柄のように仕上げてあります。

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ホシッパの家

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ソフトボール練習場

 

 

2.関根木材(製材所)

切った木を製材しています。「立派な木を買ってきても、切ってみないと使える木かどうかはわからない」と、製材の難しさを教えてくれました。

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3.はりゅう里の会(樹木からのアロマオイル生成)

クロモジやエゴマなどからアロマオイルの生成を行っています。森に入ると当然あるはずの香りが、普段あまり馴染みのない人にとっては貴重な「お宝」、アロマオイルに早変わり。身の周りのものをもう一度見直すことが大切なんですね。

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アロマオイル加工場

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アロマオイルの素材の宝庫

 

4.児山製作所(製造業/木のおもちゃ)

地元の木を使ったあかちゃん向けのおもちゃを作っています。繊細で大切なあかちゃんだからこそ、優しいおもちゃを与えたい。そんな思いを実現しています。

南会津町で生まれた子どもは、生まれた時に動物パズル(写真左下)がプレゼントされるそうです。

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5.金中林産(製造業/木造家具)

イスのプロフェッショナル企業。こちらで作られたイスは、地域の幼稚園や保育園でも使われています。

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これらの業者は、現在「森林認証(*)」の普及に努めています。そして森林認証が条件になる(と言われている)2020年の東京オリンピックで使用される木材について、南会津町の森林利用の推進に向け、活動しています。

(*備考:森林認証:適正に管理された認証森林から生産される木材等を、生産、流通、加工工程でロゴ・マークを付すなどして管理し、市民消費者等に届ける制度)

 

さらなる発展に向けて、異業種が協力し合って行動している様子は本当に勉強になりました。

応援隊はじめ、都路町、そして田村市の活動においても、「横のつながり」は大切にしなければいけないなと再確認した視察になりました。

 

ご案内、ご協力いただいた南会津町のみなさま、貴重な機会をいただきありがとうございました。

 


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